日本の民間銀行

世界各国の多くの民間銀行が気候変動に伴うリスクを認識し始めているにもかかわらず、日本の大手銀行はこの世界の潮流に逆行しています。

統計によれば、2016~2018年の融資の国際比較によれば、日本のメガバンク3社(みずほ、三菱UFJ、三井住友)は石炭事業融資において、世界第1位、第2位、第4位と上位を占め、その額は3年間で約270億ドルに上りました。

地球の気温上昇を2℃未満に抑えるというパリ協定の目標を達成するためには、銀行セクターは新規の石炭火力への融資を止めなければなりません。しかし日本の銀行はまだ、気候に最も破壊的な影響を及ぼす燃料である石炭で儲けようとしています。

いくつかの小さな進展はありましたが、なすべきことはまだ山積みです。2018年に、みずほ銀行、三菱UFJ銀行、三井住友銀行が、石炭への融資を慎重に検討するという方針を発表しました。しかしこれらの方針は抜け穴だらけで、実質的には、いわゆる”高効率”と呼ばれる石炭技術への投融資を継続する可能性を大きく残しています。

銀行が途上国を石炭問題に縛りつけている

日本の銀行はインドネシアやベトナムなどの国々の石炭火力発電事業を後押ししているだけでなく、さまざまな国の炭鉱事業も支援しています。

これは極めて有害な結果をもたらすと科学者は指摘しています。ハーバード大学のグループの研究によれば、東南アジア諸国の早期死亡者数は、石炭の拡大による大気汚染を原因とするものだけで、2030年には年間約7万人になると推定されています。

インドネシアでは、日本が出資する石炭火力発電所の影響を受けた地元住民が、土地の剥奪や生計手段の喪失、健康への影響などの問題を報告しています。異議を申立て事業を中止させるために裁判に訴える住民もいます。例えば、日本のメガバンクが出資するジャワ島のバタン石炭火力発電事業がその例です。この事業は当初、日本の石炭技術輸出の「モデル事業」だとされました。しかし事業の進行とともに、技術が満足と言えるものではないことが明らかになりました。発電所から排出される大気汚染物質の量は、日本国内の石炭火力発電所の5倍にも達すると予測されたのです。

同様の問題は、日本の銀行が出資する他の複数の事業についても確認されています。

No Coal Japan の要望

石炭火力発電関連の事業に対するプロジェクトファイナンス及びコーポレートファインスを直ちにとりやめるよう要望します。また全ての銀行の融資をパリ協定に整合的なものへ転換することを求めます。

日本の銀行はすでに再生可能エネルギーへの融資において世界をけん引しています。また三井住友信託銀行りそなグループは、石炭火力発電への新規融資を全面停止する方針を示し、いち早く基準を設定しました。

気候変動の現実を考えれば、日本と世界の両方で、石炭とその他の化石燃料に流れている資金のすべてを再生可能エネルギー100%の未来に向けた「公正な移行」の支援に振り向ける必要があります。